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芝生のスズメノカタビラ対策|見分け方・抜く時期・除草剤

トラブル・悩み

編集: しばしば芝編集部(編集方針)

芝生のスズメノカタビラ対策|見分け方・抜く時期・除草剤

芝生のスズメノカタビラは、秋に芽を出して冬も緑のまま育ち、春に穂を出して種を落とすイネ科の雑草です。高麗芝が茶色く休眠する冬から春に目立つので、見つけたら小さいうちに根ごと抜き、穂が出る前に片づけるのが基本です。毎年同じ場所に出るなら、秋に芝のすき間を減らす予防と、日本芝に使える除草剤の検討を組み合わせます。見分け方と時期ごとの手順を順に解説します。

この記事でわかること

  • スズメノカタビラの一生と、冬から春に目立つ理由
  • 高麗芝や似た雑草との見分け方
  • 抜く時期と、根ごと抜くコツ・抜いた後の手当て
  • 日本芝に使える除草剤と、効かない除草剤の違い
  • 秋から始める予防の考え方

スズメノカタビラとは|秋に芽を出し、冬も緑のまま育つ

スズメノカタビラは、秋に芽を出して冬を越し、翌年に種を残して枯れる一年生(越年生)のイネ科雑草です。草丈は5〜30cmほどで、株元から葉が束になって立ち上がります。

発芽に適した温度は10〜16℃とされ、秋から春にかけてよく育ちます。高麗芝は冬に茶色く休眠しますが、スズメノカタビラは小さな株のまま緑で冬を越します。そのため冬の芝生では、茶色の中に緑の株が点々と浮かんで見えます。

季節の目安は、関東・東海地方の一例で、発芽が10〜11月ごろ、穂が出て花が咲くのが3〜4月ごろ、衰えるのが5〜6月ごろです。春に芽を出す株もあり、地域や年の気温で前後します。涼しい地域では条件がよければ一年中見られることもあります。

スズメノカタビラの見分け方|高麗芝・似た雑草と比べる

見分けるポイントは、冬の色、生え方、葉先、穂の形の4つです。同じ時期に生える似た雑草もあるため、表で違いを確かめます。

名前

冬の姿

生え方

見分けるポイント

スズメノカタビラ

緑のまま育つ

株元から葉が束になって立つ

葉先が舟のへさきのような形。春に、枝分かれした淡い緑の小さな穂を出す

高麗芝

茶色く休眠する

地面をはう茎(ほふく茎)で横に広がり、面になる

1株ずつ浮き上がらず、面としてつながっている

スズメノテッポウ

若い株で冬を越す

株から茎が立ち、高さ20〜40cmほどになる

茎は中が空洞の円柱形。春早く、茎の先に円柱状の細長い穂を出す

メヒシバ

見られない(秋に種を残して枯れる)

地面をはうように広がる

夏に目立つ一年生雑草で、冬の芝生にはいない

迷ったら葉先を見ます。丸く受けた舟のへさきのような形で、若い葉は縦に二つ折りで出てきます。若い株はスズメノテッポウに似ますが、茎が平たく、葉が幅広い点で区別できます。

生える季節が逆のメヒシバは、手を打つ時期も逆になるため、夏の雑草メヒシバの見分け方と対策で扱っています。

時期別の対策|秋に防ぎ、冬に抜き、春は穂の前に

スズメノカタビラ対策は、時期によって打つ手が変わります。秋は芽を出させない予防、冬から早春は手で抜く、春は穂を出させないことを優先します。

時期(目安)

スズメノカタビラの様子

やること

秋

芽を出し始める

芝のすき間を減らす。生える前に効かせる除草剤を使うならこの時期

冬

小さな株のまま緑で育つ

霜のない日中に、小さいうちに根ごと抜く

早春〜春

株が太り、穂を出す

穂が出る前に抜く。穂の出た株は種を落とす前に取り除く

初夏

衰えて枯れていく

跡のすき間は、芝が伸びる時期に目土で整える

手で抜くコツ|小さいうちに、穂が出る前に

家庭の芝生では、小さい株を根ごと抜く手取りが基本です。スズメノカタビラは株元で枝分かれして株が太っていくため、小さいうちほど抜きやすく、抜いた跡の穴も小さくすみます。

  • 雨の翌日など、土が湿っている日に作業する
  • 霜で芝が凍っている朝は踏むと傷むため日中に行い、芝の上を歩く範囲は最小限にする
  • 株元を指でつまみ、真上へゆっくり引く。大きな株は除草フォークで周りの土をゆるめる
  • 穂のついた株は、芝生の上や庭の隅に置かず、袋にまとめて処分する

芝刈りで穂を切れば足りると思いがちです。ただ、スズメノカタビラは刈り込みに強く、ゴルフ場のグリーンのような低い刈高でも育ち、穂を出します。芝刈りだけでは種を止めにくいので、穂の出た株は抜き取ります。

抜いた跡の穴は、土を寄せてから目土で整える

抜いた跡に土が見えたままだと、次の種が芽を出す場所になります。スズメノカタビラの種は、発芽に光を必要とするためです。穴は周りの土を寄せて平らにし、芝がまだ緑で伸びている秋なら、目土(芝生の上にまく土)を葉が隠れない程度に薄く入れます。休眠中の冬は無理をせず、芝が動き出す春に入れます。目土だけで発芽を止められるわけではないので、芝がすき間を埋めるまで見回りを続けます。必要な量は目土・目砂の必要量計算機で、面積と厚さから出せます。

除草剤を使うなら|日本芝への適用と対象雑草を確認

手取りが追いつかないときは、芝を残して雑草を抑える選択性除草剤を検討します。条件は、日本芝に適用があり、対象雑草にスズメノカタビラ(一年生イネ科雑草)が含まれることです。当サイトの薬剤データベースで条件に合う製品の例は次のとおりです。

製品

タイプと使う場面

対象の芝

主な注意

シバキープIII粒剤

そのまままく粒剤。芝の生育期に、雑草の生える前〜生え始めに使う。効果は約4か月続く

日本芝(コウライシバ・ノシバ)

30℃以上の高温時は使用禁止。芝張り直後・根切り後は使えない

シバキープエース液剤

薄めてまく液剤。春夏期の芝の生育期に、生えている雑草に使う。一年生イネ科雑草が多いときは50倍(通常は100倍)

日本芝(コウライシバ)

散布後6時間以内の雨で効果が落ちる。散布当日は芝生に立ち入らない

グリーンアージラン液剤

遅効性の液剤。使用量は「芝生育期」「春夏期」「秋〜春期(芝発芽前)」の3区分

日本芝のみ

芝の芽立ち期や夏の高温時に、一時的な黄化のおそれ

シバゲンDF

一年生雑草全般から多年生広葉雑草まで対象が広い。一年生雑草には1㎡あたり0.01〜0.03gと精密な計量が必要

日本芝など(寒地型西洋芝は薬害のため不可)

遅効性で、秋冬期は枯れるまで30〜40日。散布後6時間以内の雨で効果が落ちる

反対に、広葉雑草向けの除草剤は効きません。MCPP液剤はイネ科雑草への効果がほとんどなく、シバキープALもイネ科には効きません。クローバーなど広葉雑草専用の薬剤では、スズメノカタビラは残ります。

100倍・50倍のように倍率で薄める製品は、農薬・液肥の希釈計算機で薬剤と水の量を出せます。1㎡あたりの薬量で決まっている製品は、倍率に読み替えずラベルの量に従います。ラベルの見方は芝生用農薬の選び方で解説しています。散布前には、手元の製品ラベルで使用時期と回数を必ず確認してください。

オーバーシードした庭は、日本芝用の除草剤に注意

冬に西洋芝を育てるオーバーシードをしている面では、表の4製品は使えません。シバキープの2製品(III粒剤・エース液剤)とグリーンアージラン液剤は、対象の芝が日本芝です。シバゲンDFは寒地型西洋芝に薬害が出ます。西洋芝も冬に緑なので、色だけでは見分けられません。1株ずつ葉先や穂を確かめ、手取りを基本にします。管理の全体像はオーバーシードのやり方で確認できます。

秋から始める予防|芝の密度を上げ、すき間を作らない

スズメノカタビラの予防は、芝を密に育てて地面に光を届かせないことが基本です。種は地表近く(深さ4cm以内)から芽を出し、耕したり除草剤で地面がむき出しになったりした場所に多く出るとされます。密な芝でも完全には防げないため、見回りと手取りを組み合わせます。

  • 刈高を下げすぎない。低く刈ると芝が弱り、地面に光が届きやすくなります(芝刈りの基本と刈高の目安)
  • 秋の肥料は必要なときだけ、暑さが落ち着いて芝がまだ緑で伸びているうちに表示量で与えます。休眠に入ったら追加しません(秋の芝生の肥料(お礼肥)の時期と量)
  • 夏にできた薄い場所は、芝がまだ伸びる初秋のうちに小さく補修しておきます
  • 毎年多く出る庭では、暑さが落ち着いた秋口に、生える前に効かせるタイプの除草剤を検討します

毎年同じ場所に出るなら、写真と日付を残しておくと翌秋の準備が楽になります。アプリ「しばしば芝」のお手入れ記録なら、次のシーズンに見返せます。年間の作業の流れは芝生の手入れ完全ガイドの年間カレンダーで確認できます。

よくある質問

スズメノカタビラは抜かないとどうなりますか?

春に穂を出して種を落とし、翌年以降の発生源になります。土に残った種は5年以上生きるといわれ、放っておくと同じ場所に毎年出やすくなります。初夏に株が枯れると、その跡に地面が見えることもあります。

いつ抜くのがいいですか?

見つけたら早めに、遅くとも穂が出る前に抜きます。冬から早春の小さい株は、根ごと抜きやすく跡も小さくすみます。土が湿っていて、霜で芝が凍っていない日中を選んでください。

芝生を枯らさずに除草剤で退治できますか?

日本芝に適用があり、対象雑草にスズメノカタビラを含む選択性除草剤を、ラベルの使用時期(芝の生育期など)と量どおりに使えば、芝を残して雑草を抑えられます。ただし芽立ち期に黄化が出る製品もあり、薬害がまったく出ないわけではありません。広葉雑草向けの製品は効かず、西洋芝には使えない製品が多い点にも注意します。

毎年生えるのはなぜですか?

土の中に種が長く残るうえ、芽を出す時期が種ごとにばらつくためです。秋や春に一斉に芽を出す種もあれば、少しずつ出続ける種もあります。穂を出させない管理と、芝のすき間を減らす管理を数年続けると、発生を減らしやすくなります。

冬でも除草剤は効きますか?

製品と時期によります。芝の休眠中に使えるのは、グリーンアージラン液剤の「秋〜春期(芝発芽前)」のように、ラベルに秋冬の使用時期がある製品だけです。シバキープIII粒剤やエース液剤は芝の生育期に使う製品です。秋冬の効き方はゆっくりで、シバゲンDFは完全に枯れるまで秋冬期で30〜40日(春夏期は20〜30日)かかり、12月ごろの散布では枯れたのが3月末ごろという例もあります(メーカー資料)。低温時は効果が劣ると注意書きのある除草剤もあるため、ラベルの使用時期を確認し、効果の判定は急がないでください。

#雑草#除草#秋#冬
しばしば芝(SHIBA3)

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