芝生のメヒシバ対策|見分け方と夏の駆除
編集: しばしば芝編集部(編集方針)

芝生のメヒシバは、春に芽を出して夏に一気に広がる一年生のイネ科雑草です。真夏は高温や乾燥で芝にも負担がかかりやすいため、薬剤で一気に片づけようとするより、種ができる前に株を減らすことを優先すると被害を小さくできます。メヒシバは1年で枯れる代わりに大量の種を残すので、今年の対応がそのまま来年の発生量に響きます。この記事では、似た雑草との見分け方と、真夏に無理なくできる手の打ち方を整理します。
この記事でわかること
- メヒシバがどんな雑草で、なぜ夏に目立つのか
- オヒシバ・芝生との見分け方
- 真夏にできる手取りのコツと、やらない方がよいこと
- 来年の発生を減らすために夏のうちにやっておくこと

メヒシバとは|1年で枯れるかわりに種を残す雑草
メヒシバは、春に発芽して夏に成長し、秋に種を残して枯れる一年生雑草です。一年生とは、その年に種から育ち、翌年は主に落ちた種からまた発芽するタイプを指します。芝生と同じイネ科に属し、地面を這うように広がります。茎の節が土に触れると根を出すことがあるのも特徴です。
夏に急に目立つのは、気温が上がるほど生育が速くなるためです。芝生が暑さで生育を落とす時期に、メヒシバはむしろ勢いを増します。芝生の雑草対策の基本で触れているとおり、雑草が入り込む一因は芝のすき間です。夏に芝が薄くなった場所ほど、メヒシバの居場所が増えます。
一年生であることは、対策上の弱点でもあります。種を作らせなければ、その株はそこで終わりです。多年生の雑草のように地下茎で越冬しないため、夏から秋の対応が翌年に直結します。
メヒシバの見分け方|オヒシバ・芝と比べる
まず草の種類を確かめます。見た目が近い雑草でも、生え方が違えば手の打ち方が変わるためです。
名前 | 広がり方 | 葉と株元の印象 | 抜いたときの感触 |
|---|---|---|---|
メヒシバ | 地面を這って広がる。節から根を下ろす | 葉は柔らかく明るい緑。株元は平たく寝る | 茎が途中で切れやすい |
オヒシバ | 1か所から株立ちする | 葉は硬め。株元が扁平でしっかりしている | 根が強く、引き抜きにくい |
横に伸びる茎で面をつくる | 葉は細く、色は落ち着いた緑 | 面としてつながっている |
迷ったときは株元を見るのが確実です。メヒシバは1株が寝るように広がるので、上から見ると芝の面の上に別の緑が浮いて見えます。オヒシバは根がしっかり張るため、同じつもりで引くと茎だけがちぎれます。
草の種類が分かると、防除の時期も決まります。メヒシバのような夏型の雑草と、涼しい時期に増える雑草では、手を打つ季節が逆になるからです。
真夏にできるのは手取りが中心
真夏の主役は手取りです。理由は2つあります。芝生自体が暑さで弱っていること、そして高温時の使用を制限している除草剤があることです。
手取りのコツは、土が湿っているときに作業することです。雨上がりや水やりの後は根が抜けやすくなります。乾いた土で引くと茎だけが切れ、残った節からまた伸びてきます。
- 株元を指で押さえ、真上にゆっくり引く
- 茎が切れたら、残った株元を小さな移植ごてなどで取り除く
- 日差しの強い時間帯は避け、朝のうちに済ませる
- 広い面積を一度に片づけようとせず、範囲を区切って進める

抜いた草の扱いにも注意します。花が咲いた後の株を庭の隅に積んでおくと、そこで種が熟してしまうことがあります。抜いた株は芝生の上に置いたままにせず、袋にまとめて処理します。刈った草の行き先は芝生の刈りカスの処理で扱っています。
真夏に避けたい対応
目立つからといって、芝ごと短く刈り込むのは逆効果です。刈高を下げると芝が弱り、すき間が広がって翌年の発生源になります。適正な刈高の考え方は芝刈りの基本にまとめています。
除草剤を使う場合は、製品ごとの使用条件を必ず確認します。芝の種類と対象雑草の両方に登録があること、そして気温の条件が合っていることが前提です。夏の判断は夏の芝生の除草剤で詳しく整理しています。
種をつけさせない、が来年を決める
夏にすべてを抜ききれなくても、穂(種がつく部分)が出る前に上部を刈るだけでも意味があります。種が熟して落ちる量を減らせるためです。完全な駆除を目指すより、種の生産を減らす方が現実的です。
優先順位をつけるなら、次の順で手を入れます。
- 穂が出ている株、出そうな株から抜く
- 芝が薄い場所に生えている株を抜く(そこがまた来年の発生源になる)
- 芝の密度が保てている場所の株は後回しでよい
来年の発生を減らす3つの手
メヒシバ対策は、夏の駆除より年間の管理で決まります。
やること | 時期の目安 | ねらい |
|---|---|---|
芝の密度を上げる | 春・秋の生育期 | 種が落ちても発芽・定着しにくくする |
刈高を下げすぎない | 通年 | 地面に届く光を減らし、発芽を抑える |
発芽前の処理を検討する | 一般に春(発芽前) | 芽が出る前に対処する。夏はこの時期を過ぎている |
発芽前に使うタイプの除草剤は、名前のとおり芽が出る前でないと働きません。夏に見えているメヒシバには効果を期待できないため、来春の作業として計画に入れます。年間の作業の流れは芝生の手入れ完全ガイドで確認できます。
どの場所に毎年出るかは庭ごとに決まっている場合が多いので、発生した位置を記録しておくと翌年の準備が楽になります。アプリ「しばしば芝」のお手入れ記録に写真と一緒に残しておくと、来春に見返せます。
よくある質問
メヒシバは抜いても抜いても生えてきます。なぜですか?
抜くときに株元が残っている、または過去に落ちた種から次々に発芽していることがあります。土が湿っているときに株元を押さえて引くと、取り残しを減らしやすくなります。その年のうちに完全になくすのは難しいため、穂をつける株から優先して減らしましょう。
真夏に除草剤をまいても大丈夫ですか?
製品によります。高温時や乾燥時の使用を避けるよう定めているものがあるため、ラベルの使用条件を確認してください。芝の種類と対象雑草の両方に登録があることも前提です。条件が合わなければ、涼しくなるまで見送る判断も選択肢になります。
穂が出てしまいました。もう手遅れですか?
手遅れではありません。種が熟して落ちる前に株を抜けば、翌年の発生源を減らせます。抜いた株は芝生の上に置かず、袋にまとめて処理してください。全部抜けなくても、穂の部分だけ刈り取るだけで落ちる種の量は減らせます。
芝生とメヒシバの区別がつきません。
株元を見てください。高麗芝は横に伸びる茎で面としてつながっていますが、メヒシバは1株ずつ独立して寝るように広がります。上から見て、芝の面の上に明るい緑が浮いて見えたらメヒシバの可能性が高いです。
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