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夏の芝生の除草剤|高温・乾燥時にラベルを確認する理由

お手入れの基本

編集: しばしば芝編集部(編集方針)

夏の芝生の除草剤|高温・乾燥時にラベルを確認する理由

雑草がいちばん目立つ真夏は、芝生用除草剤を使う前にいっそう慎重な確認が必要な時期です。高温・乾燥時に使用しないよう定める製品や、芝の黄変などの薬害に注意するよう定める製品があります。「夏なら一律に使えない」「朝だけ涼しければ使える」とは判断せず、製品ごとのラベルを優先することが大切です。この記事では、夏の条件、散布を見送る判断、薬剤を使わずに雑草を減らす方法を整理します。

この記事でわかること

  • 夏に使用を見送る・注意する芝生用除草剤と、その条件
  • ラベルの「30℃」「高温時」をどう確認するか
  • 真夏でも雑草を減らせる、薬剤以外の3つの手
  • 雑草の種類に合わせて、次の適期の対策を決める方法

結論:真夏は、条件が一つでも合わなければ見送る

高温・乾燥で芝が弱っているときは、除草剤の薬害(黄変や生育の停滞)が目立つことがあります。そのため製品ラベルには、使用しない条件または注意事項が定められています。雑草の勢いに焦って散布すると、雑草への効果が十分に出ないまま芝だけが傷むおそれがあります。

判断の順番は、①芝がしおれていないか、②予想気温・乾燥・雨がラベルの条件に合うか、③芝の種類と雑草に適用があるか、④使用回数が残っているか、です。一つでも確認できなければ散布を見送ります。除草剤そのものの選び方は芝生の雑草対策の基本芝生用農薬の選び方で解説しています。

製品ごとの夏の使用条件

以下は当サイトの薬剤データベースで2026年7月28日に確認した、代表的な製品の公式情報・注意事項です。「使用不可」は表に書いた条件では使わない、という意味です。製品名が同じでも容量や改訂時期でラベルが異なる場合があるため、購入した製品のラベルを優先してください。

製品

夏の扱い

ラベル上の条件

シバキープIII粒剤

使用しない

30℃以上の高温が続くとき

シバキープエース液剤

使用しない

30℃以上の真夏日が続く時期・乾燥時

シバキーププラスα

使用しない

高温時・異常乾燥時(メーカーFAQでは30℃が何日も続く状態を高温時の目安として案内)

ザイトロンアミン液剤

要注意

夏期高温時・生育が悪い時期は黄変等の薬害に注意

MCPP液剤

要注意

高温時に一時的な黄変(通常は回復)

グリーンアージラン液剤

要注意

芽立ち期・夏季高温時に一時的な黄化のおそれ

シバゲンDF

一律の温度数値は確認できない

効果が現れるまで春夏期で20〜30日(秋冬期は30〜40日)。1㎡あたり0.01〜0.04gの精密な計量が必要

「要注意」は、弱った芝に使ってよいという意味ではありません。メーカーが一時的な黄変から回復すると案内する製品でも、ラベルどおりの量・条件で使うことが前提です。葉が丸まる、しおれる、病斑があるなど芝の状態に不安があれば、自己判断で散布せず見送るのが安全側です。

「30℃」「高温時」は、ラベルの表現ごとに確認する

気象庁でいう「真夏日」は、日最高気温が30℃以上の日です。ラベルに「真夏日が続く時期」とある製品では、散布時の朝だけが涼しくても判断材料になりません。散布する日の予想最高気温に加え、その前後も高温が続いているかを確認してください。

ただし、すべての製品が30℃という数値で条件を定めているわけではありません。「高温時」「乾燥時」「生育が悪い時期」など、表現と条件は製品ごとに異なります。芝生の表面は日中に気温より高くなることもあります。芝生・人工芝の表面温度は何度?も参考にしつつ、葉が丸まる、しおれる、土が乾ききっているといった状態では散布を見送ります。

それでも夏に雑草を減らす3つの手

雨上がりの芝生で雑草を根元から手で抜く様子

薬剤が使えない期間でも、できることはあります。むしろ夏にここを丁寧にやると、秋以降の除草がかなり楽になります。

  1. 雨上がりなど、土がやわらかいときに手で抜く:根まで抜きやすくなります。地下茎などで増える雑草は、残った部分から再生することもあるため、無理に引きちぎらず掘り取ります
  2. 種を作らせる前に刈る・抜く:メヒシバなど一年生雑草は、種ができる前に処理すると翌年の発生源を減らす助けになります。芝への負担を避け、芝種に合う刈高を守ります
  3. 芝を極端に弱らせない:雑草は芝が薄い場所に入り込みやすくなります。真夏は刈高を下げすぎず、水やりは土の乾きと芝種に合わせて行います

夏の刈高や水やりの目安は夏の芝生の手入れにまとめています。手で抜いた場所と日付をアプリ「しばしば芝」に記録しておくと、翌年どこから雑草が出るかが読めるようになります。

次の適期に向けた除草計画を決める

散布できる時期は、製品ラベルの条件、芝の状態、天気を合わせて決めます。暑さが和らいでも、降雨までの時間や芝の生育段階に条件がある製品は少なくありません。だからこそ、夏のうちに雑草の種類と場所を写真で残し、次の適期に使う製品のラベルを先に読んでおくと判断しやすくなります。

チェックしておきたいのは次の3点です。

  • 何が生えているか:イネ科(メヒシバ等)か広葉(クローバー等)かで製品が変わります。広葉専門の薬剤はイネ科にほとんど効きません
  • 芝の種類:日本芝専用の製品が多く、西洋芝には使えないものがあります
  • 使用回数の残り:年間の使用回数はラベルで決まっています。春に使っていれば残りが減っています

夏に目立つ雑草と、次に確認する対策・薬剤のタイプはおおむね次のように対応します。雑草の生育サイクルによって適期は異なるため、「すべて秋に散布する」という意味ではありません。

夏に目立つ雑草

分類

次に確認する対策・薬剤

メヒシバ・オヒシバ

一年生イネ科

夏は結実前に抜く・刈る。翌春は発生前に、対象雑草と芝への適用がある土壌処理型除草剤をラベルで確認

カタバミ・チドメグサ

多年生広葉

多年生広葉への適用がある製品を確認。展着剤の要否もラベルで確認

クローバー(シロツメクサ)

多年生広葉

広葉雑草への適用がある製品を確認

ハマスゲ・ヒメクグ

カヤツリグサ科

適用のある製品が限られる。茎の断面が三角形か確認

コニシキソウ

一年生広葉

芝への適用と対象雑草を確認。芝に使えないスプレーを選ばない

ハマスゲやヒメクグのようなカヤツリグサ科は、広葉用でもイネ科用でも取りこぼされることがあります。三角形の断面の茎が目立つ庭は、適用を確認してから製品を決めてください。年間の作業の並びは芝生の手入れ完全ガイドで確認できます。

夏にやってはいけないこと

最後に、被害が大きい失敗を2つ挙げます。

ひとつは、非選択性の除草剤を生育中の芝生に撒くことです。グリホサート系など、かかった植物を選ばず枯らす製品では芝も枯れるおそれがあります。生育中の芝を残したい場所には、芝への適用がある選択性除草剤以外を使いません。

もうひとつは、効かないように見えるからと、ラベルを確認せず重ねて撒くことです。芝生用除草剤には効果が出るまで数週間かかるものがあります。製品ごとの効果発現の目安と使用回数を確認し、散布日・製品名・量を記録してから次の判断をしてください。

よくある質問

夏に除草剤を撒いてしまいました。どうすればいいですか?

まず追加の薬剤は重ねないでください。水やりは、製品ラベルの指示と土の乾きに従います。散布直後に水をかけると効果に影響する製品もあります。製品名、散布日、量、天気、変化した場所を記録し、黄変が広がる・葉が枯れ込む場合は、製品の問い合わせ先や地域の専門家へ相談してください。

朝の涼しい時間なら撒いてもいいですか?

ラベルに「真夏日が続く時期」「高温時」とある製品は、散布時刻だけで判断できません。予想最高気温と高温が続く状況を確認し、該当するなら見送ってください。また、シバキープエース液剤など散布後の降雨までの時間が定められている製品もあるため、夕立の予報もラベルと合わせて確認します。

雑草だらけですが、秋まで我慢するしかないですか?

高温・乾燥などでラベルの条件に合わない場合は、薬剤を待つ判断が安全です。手取りや芝種に合った刈り込みは夏でもできます。とくに一年生雑草は、種を落とす前に抜く・刈ることで翌年の発生源を減らす助けになります。真夏の作業は早朝か夕方に、短時間で区切って行ってください。

シバゲンDFなら夏でも使えますか?

メーカー公式情報では一律の温度数値は確認できませんが、それだけで夏に使ってよいとは判断できません。雑草が完全に枯れるまで春夏期で20〜30日(秋冬期は30〜40日)かかる遅効性の薬剤で、芝の種類・対象雑草・展着剤の要否・散布後の降雨条件をラベルで確認する必要があります。1㎡あたり0.01〜0.04gという精密な計量も必要で、手軽に真夏を乗り切るための選択肢とはいえません。

#除草##高麗芝

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