新築の庭に芝生を張る|業者とDIYの費用・時期・後悔しない準備
編集: しばしば芝編集部(編集方針)

新築の庭に芝生を張るなら、最初に決めるのは「どこまで業者に頼むか」と「いつ張るか」の2つです。外構業者に頼むと、土の入れ替えや残土の処分まで任せられる代わりに費用が上がります。DIYなら芝代は送料込みで1㎡あたり1,600〜2,000円ほどで、目土を足すと約800円増えますが、下地づくりが自分の仕事になります。張る時期は春か初秋が基本で、引き渡しが冬なら無理に張らず春まで待つ方が失敗しません。この記事では、新築の芝生で後悔しないために、張る前に決めることと頼み方を順に整理します。
この記事でわかること
- 外構業者に頼む場合とDIYの費用・手間の違い(2026年10月確認)
- 引き渡しの時期と芝張りの適期がずれたときの考え方
- 高麗芝・TM9・姫高麗芝・西洋芝・クラピア・人工芝の向き不向き
- 水道の位置・見切り・日当たりなど、張る前に決めておくこと
- 新築の芝生で多い後悔と、引き渡し後1か月の段取り
外構業者に頼むかDIYか|費用と手間の比較
結論から言うと、差が出るのは芝代ではなく「下地づくり」です。芝そのものの値段はどちらでも大きく変わりません。土を掘る、残土を捨てる、床土(とこつち・芝の根が張る下地の土)を入れる作業を誰がやるかで、総額と手間が決まります。
頼み方 | 費用の目安(1㎡) | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|---|
外構と一緒に業者へ | 張れる状態の土なら2,000円前後から。整地・土の入れ替え込みで4,000円前後〜 | 面積が広い、土が悪い、時間が取れない | 床土・目土・残土処分が別項目になりやすい |
下地まで業者、張るのは自分 | 下地工事の見積もり+芝代 | 力仕事だけ任せたい | 張る日に合わせて芝を注文する段取りが要る |
すべてDIY | 芝代は送料込みで約1,600〜2,000円。目土などが別にかかる | 10〜20㎡ほどで、週末に作業できる | 掘った土の処分と、床土の運搬が重い |
業者に頼む場合の費用(2026年10月確認)
見積もりサイトのミツモアでは、東京都の「整地+芝張り」の目安が10㎡で18,500〜23,000円でした(芝代込み・2026年10月20日更新)。1㎡あたり約1,850〜2,300円です。一方、外構業者の解説では、日本芝は「すぐ張れる土なら約2,000円、剥がしや整地が要ると約4,000円」とされています。作業費だけで1㎡3,000〜6,000円、材料込みで5,000〜1万円とする解説もあり、条件で大きな幅が出ます。
この幅の正体は、下地の状態です。新築の庭は造成で土が硬く締まっていることが多く、場所によっては石が多く混じっていることもあり、小石などが残ったまま張ると根付きにくくなります。その場合は掘削と床土の入れ替えが加わり、単価が上がります。
DIYの場合の費用
DIYで10㎡を張る場合、切り芝の芝代は送料込みで高麗芝15,650〜20,280円でした(関東着・2026年10月14日確認)。張った後の目土を40L足すと約8,000円増えます。店ごとの比較は芝生の値段を10㎡で比較した記事にまとめています。必要な枚数は張り芝の必要枚数計算機で、面積と張り方から出せます。
DIYで見落としやすいのは、芝以外の出費です。床土や砂、レーキ・ローラーなどの道具、掘った土の処分がかかります。土を大量に入れ替える必要があるなら、そこだけ業者に頼む方が結果的に楽です。
見積もりで確かめる5つの項目
- 品種:「芝張り一式」だけでなく、高麗芝・TM9などの品種名が書かれているか
- 下地:掘る深さ、床土を入れる厚さ、砕石やガラの撤去が含まれるか
- 残土処分:掘った土の処分費が別になっていないか
- 目土と養生:目土が含まれるか、張った後の水やりは誰がするか
- 境界:駐車場やアプローチとの境に見切り材を入れるか、その素材と深さ
目土や土壌改良は作業費に含まれない場合もあると、見積もりサイトも注意を促しています。複数社を比べるときは、この5項目をそろえてから金額を見ると比べやすくなります。
張る時期|引き渡しと芝張りの適期がずれたら
高麗芝やTM9の芝張りは、春がいちばん向いています。TM9の開発元は暖地で3〜4月を最適とし、9月も散水をしっかりすれば張れるとしています。一方、10〜2月は根が伸びず、根付く前に枯れることがあるとして勧めていません。埼玉県のマニュアルも、夏芝の植え付け適期を3月下旬〜6月下旬としています。
引き渡しの時期 | おすすめの動き方 |
|---|---|
3〜5月 | そのまま張ってよい時期。外構と同時に張れるか業者に聞く |
6〜8月 | 張れるが乾きやすい。毎日水をやれないなら9月か翌春に回す |
9月 | 冬までに根付かせるなら早めに。迷ったら翌春 |
10〜2月 | 張らずに春まで待つ。その間に石の撤去と土づくりを進め、多年生雑草の除草剤は葉が出そろう春に使う |
外構工事が冬に終わる場合は、芝を張る場所だけ土のままで引き渡してもらう方法があります。春に業者に張りに来てもらうか、自分で張るかを、契約の段階で決めておきましょう。冬に張った芝が春に枯れていても、施工の不備か時期の問題か切り分けにくくなります。
品種の選び方|新築の庭での向き不向き
迷ったら高麗芝が基本です。日本の個人の庭で広く使われ、踏まれることにも強く、張り芝で手に入れやすいからです。芝刈りの回数を減らしたいならTM9、という順で考えると決めやすくなります。
種類 | 向いている庭 | 向かない庭・注意点 |
|---|---|---|
高麗芝 | 日当たりのよい庭。子どもが遊ぶ庭 | 日陰に弱い。冬は休眠して茶色になる |
TM9 | 芝刈りの手間を減らしたい庭 | 芝代は同じ店の高麗芝の約1.2〜1.35倍。密度が低いと踏まれて傷みやすい |
姫高麗芝 | 葉の細かい見た目を楽しみたい庭 | サッチ(枯れた茎葉の層)がたまりやすく、高麗芝以上にサッチ取りと目土が要る |
西洋芝 | 冬も緑にしたい寒冷地の庭 | 関東以南の平地では夏越しが難しい |
クラピア | 芝刈りを減らしたい、地面を早く覆いたい | 踏まれる強さは日本芝に劣る。品種で白〜ピンクの花が咲く |
人工芝 | 日陰、水やりできない場所 | 夏に表面が熱くなる。施工は1㎡5,000〜10,000円前後(2025年1月時点の目安) |
人工芝の夏の暑さは、スポーツ施設用の測定で表面が60〜65℃まで上がった一方、天然芝は40℃を超えなかったと報告されています。家庭用の製品とは条件が違いますが、子どもが裸足で遊ぶなら考えに入れたい点です。比べ方は人工芝と天然芝の比較、品種ごとの特徴は芝生の種類と選び方完全ガイドとTM9の解説を参考にしてください。
張る前に決めること
新築の芝生は、張った後に変えにくいことから先に決めます。特に水道の位置と境界の見切りは、外構工事が終わると直すのに費用がかかります。
面積と日当たり
高麗芝は日なたを好む芝です。建物の北側や、隣家・塀の影が長く落ちる場所は、密度が下がり雑草が入りやすくなります。晴れた日に朝・昼・夕の3回、地面に日が当たっているかを見て、芝にする範囲を決めましょう。冬は影が長くなるので、季節による違いも意識します。判断の目安は日陰の庭の芝生の記事にあります。
水道・散水栓の位置
張ってから根付くまでは、涼しい時期でも晴天が続けば数日〜1週間に1回は水やりが要ります。芝の近くに立水栓か散水栓があると、ホースを引き回す手間が減ります。ホースが届く範囲を、図面の段階で確かめておきましょう。
駐車場・アプローチとの境界(見切り材)
高麗芝はほふく茎(地面や地中を横に伸びる茎)で広がります。境目に何もないと、砂利やタイルのすき間へ伸びていきます。見切り材は、地面の上に置くだけでなく、地中まで入るものを選ぶと伸び出しを止めやすくなります。芝の縁を芝刈り機で刈りやすい高さかどうかも、外構の打ち合わせで確認しておきます。
犬・子どもの使い方
子どもが走り回る庭なら、踏まれることに比較的強い高麗芝が候補です。ただし、すり切れた所の回復はゆっくりなので、同じ場所ばかり走る使い方には向きません。犬を放す庭では、尿をした場所の芝が丸く傷むことがあります。尿に含まれる窒素と塩類が狭い範囲に集まるためで、薄められるのは水だけとされています。排尿した場所にすぐ水をかけられるよう、ここでも水道の位置が効いてきます。
雑草
スギナ・ハマスゲなどの多年生雑草(毎年同じ根から生える雑草)が生えている土は要注意です。TM9の開発元は、地上部を抜いても地下の茎から再生し、土を盛っても生えてくることがあると説明しています。張る前に根を含む土を取り除くか、芝張り前に使える茎葉処理型の除草剤で枯らしておきます。土に効果が残る土壌処理型の除草剤は、芝にも影響するため張る前には使えません。張った後の対策は芝生の雑草対策の基本を参考にしてください。
新築の芝生で多い後悔と防ぎ方
後悔の多くは、張る前の確認不足から来ます。張った後に気づくと、芝をはがして直すことになるため、次の表で先に潰しておきましょう。
よくある後悔 | 主な原因 | 張る前にできること |
|---|---|---|
手入れが思ったより大変 | 夏の芝刈りと水やりを想定していなかった | 芝にする面積を絞る。TM9やクラピアも検討する |
一部だけ育たない | 建物や塀の影になる | 日の当たり方を観察し、影の部分は砂利や人工芝にする |
境目から雑草や芝がはみ出す | 見切りがない、浅い | 地中まで入る見切り材を外構で入れる |
根付かずに黄色くなる | 砕石や締め固めた土の上に薄く張った | 張る前に掘って土を確かめ、床土を入れる |
雨のあと水たまりが残る | 水はけの悪い土、勾配がない | 雨の日の水の流れを見ておき、勾配と排水を外構で決める |
特に多いのが下地の問題です。造成地の地盤は硬いことが多いと、地被植物の施工マニュアルも注意しています。TM9の開発元は、床土を5cm以上の厚さで用意するよう案内しています。張る予定の場所をスコップで掘り、石やコンクリート片が出てこないかを一度確かめてください。水はけの直し方は芝生の水はけ改善の記事にまとめています。
引き渡し後1か月の段取り
引き渡しから芝張りまでは、「観察→決める→準備→張る」の順で進めると迷いません。張る時期が冬にかかる場合は、4週目を春に回し、それまでの3週間分を冬のうちに済ませます。ただし除草剤は葉が緑のうちしか効かないため、多年生雑草の処理は春に雑草の葉が出てから行います。
- 1週目(観察):朝・昼・夕の日の当たり方を見る。スコップで数か所を掘り、砕石や固い層がないか確かめる。生えている雑草の種類を見ておく
- 2週目(決める):芝にする範囲と品種を決める。業者に頼むなら、見積もりの5項目をそろえて2〜3社に依頼する
- 3週目(準備):多年生雑草の処理、石やガラの撤去、床土づくり。DIYなら芝の注文を張る日の直前に届くよう手配する
- 4週目(張る):張って目土を入れ、たっぷり水をやる。根付くまでは土を乾かさないようにし、上を歩くのは控える
張る作業そのものの手順は芝張り完全ガイドで、張った後の年間の手入れは芝生の手入れ完全ガイドで解説しています。張った日や水やりの記録は、アプリ「しばしば芝」に残しておくと、根付くまでの変化を見比べやすくなります。
よくある質問
新築の庭の芝張りは業者とDIYのどちらが安いですか?
土がすぐ張れる状態なら、差は思ったほど大きくありません。業者の目安は芝代込みで1㎡2,000円前後からで、DIYは芝代が送料込みで1,600〜2,000円ほど、目土を足すと約2,400〜2,800円です(2026年10月確認)。土の入れ替えや残土処分が必要な庭では、業者の費用が上がる代わりに、DIYの負担も大きくなります。
外構業者に芝張りも頼めますか?
外構工事と一緒に芝張りを請け負う業者もあります。頼むときは品種名、床土の厚さ、目土、残土処分、見切り材が含まれるかを確認してください。「芝張り一式」だけでは、何が含まれているか分かりません。
冬に引き渡しでも芝を張れますか?
高麗芝やTM9は冬に休眠しているため、10〜2月の芝張りは根付きにくく勧められていません。冬のあいだに石の撤去と土づくりを済ませ、雑草の葉が出てきたら除草剤で処理してから、春の3〜4月ごろに張ると失敗が少なくなります。
新築の芝生で後悔しやすいのはどんな点ですか?
多いのは、手入れの手間、建物の影、境目からの雑草、下地の悪さの4つです。どれも張る前に、面積を絞る、日当たりを観察する、見切り材を入れる、土を掘って確かめることで防ぎやすくなります。
犬がいる新築の庭に芝生は向いていますか?
向いていますが、尿をした場所が丸く傷むことがあります。原因は尿の窒素と塩類で、すぐ水をかけて薄めるのが確実な対策です。芝の近くに水道を設けておくと続けやすくなります。
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